Fukushima kids in Italy 2014 イタリアホームステイプログラム – レポート

Ciao20142年目をむかえたイタリアホームステイプログラム”Fukushima Kids in Italy 2014”も多くの皆さまのサポートのもと無事に終了することができました。

2014年度は福島県内から25名(11名 – 2013年参加児童、14名 – 2014年新規参加児童)の子供たちがイタリアで夏休みを過ごしました。ホームステイを通して、子供たちは言葉の壁、文化の違いに戸惑い、悩み、悔しい思いを体験したことでしょう。そしてこの1ヶ月という時間とホストファミリーの深い愛情は、子供たちに自分の気持ちを伝える術と自分で考え行動する力を与えてくれたように思います。

[プログラム概要]

  1. 派遣滞在国:イタリア共和国ラツィオ州ローマ・カンパーニャ州ナポリ
  2. 派遣日程:2014年7月25日(金)~2014年8月22日(金) の1ヶ月間
  3. プログラム概要:ホームステイ、日伊文化交流、課外活動等
  • 事前研修 6月14−15日(東京)

1泊2日の研修で子供たちはイタリアの文化や歴史、イタリア語を学習しました。イタリアで初めてホストファミリーと会った時の挨拶や自己紹介、数の数え方、よく使う単語など子供たちの興味のあることを中心に進めていきました。
また、この研修で初めて親元から離れた児童も多く、自分で身の回りのことする、1人でベッドで寝るというイタリアでの生活を意識するきっかけとなった週末でした。

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  • イタリアローマ空港到着 7月25日

到着ゲートにはホストファミリーが笑顔で子供たちを待っていました。子供たちは初めて会うイタリア人を前に不安と期待で胸がいっぱいのなんとも言えない硬い表情でした。

いよいよ彼らのひと夏の冒険が始まります!

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  • ローマ日本人学校訪問(7月27日)

イタリア到着後、初めての集合日。子供たちは久しぶりに日本語を話せて嬉しそう。
到着してからの数日間の、困っていること、ホストファミリーに伝えたいことを私たちにマシンガンのように話しつづけました。ホストファミリーも遠い日本からやってきた子供たちの食生活、文化の違いに戸惑っている様子。情報交換の時間となりました。

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到着してからの10日間、参加児童ほぼ全員、時差による体内時計の乱れ、食生活の違い、ホームシックなど急な環境の変化に戸惑い、悩んだ時期でした。

  • イタリアの思い出

イタリアに来る前あんなに勉強したのになにも言えない、伝えたいことがたくさんあるのに全然伝わらない…。イタリアに到着して数週間、ほとんどの子供たちが私たちにこう言いました。でも、子供たちは少しずつ変化していきました。それはホストファミリーの方々がいろいろな方法で子供たちの心を開いてくれたおかげでしょう。イタリアでお誕生日をむかえた子、ピッツァやパスタの作り方を学んだ子、毎日のように海やプールで遊んだ子、ハイキングに行った子、ホストファミリーと過ごす1日1日が子供たちの気持ちを前向きな気持ちへと変えていきました。

Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 07 Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 08 Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 09 Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 10子供たちはマンマのパスタが大好き!みんなで一緒に食べる食事はいつも楽しい!

Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 11 Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 12Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 13マンマに教えてもらったパスタちゃんと作れたかな?

ローマは1日してならず。すべての道はローマに通ず、など多くの格言にうたわれる街、ローマ。市内に古代遺跡が点在するこの街で子供たちは多くの遺跡を訪れ、大変興味を持ちました。

8月4日、アウグストゥス帝没後2000年を記念してプロジェクトマッピングを使ったガイドツアーに数組のホストファミリーと参加しました。古代ローマの英雄ジュリアスシーザー、初代ローマ皇帝アウグストゥスがスピーチしたその場所に自分たちが立っている現実に子供たちは興奮した様子でした。

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  • 帰国日、ローマの空港にて(8月22日)

日本帰国日、1ヶ月ぶりに空港で会う子供たちはイタリア語が驚くほど上達し、ホストファミリーとのコミュニケーションもスムーズで私たちはただただ驚くばかりでした。それぞれの夏の思い出を話したり、記念写真をとったりお別れまでの時間をそれぞれの家族で過ごしていました。
さよならの時、子供たちとホストファミリーが「来年また会おう」とハグする姿がとても印象的でした。
いつかまたイタリアに戻り、ホストファミリーと再会できることを心より祈っています。

日本到着、真っ黒に日焼けした子供たちは、笑顔いっぱいにお父さん、お母さんのもとへ帰っていきました。その表情はなんとなく自信に満ちていたように見えました。
言葉も文化も違う生活環境で日々悩み、考え、行動した子供たちを私たちは誇りに思います。そして、彼らの未来に心からエールを送ります。

Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 17Fukushima kids in Italy 2014 Program Report 18最後に、本プロジェクトをサポートしてくださった皆さまに心より御礼を申し上げます。

[パートナー団体]
PUER Onlus www.puer.it

[サポーター企業]
Alitalia-Compania Aerea Italiana
Capital Group
Davis LLP
Japanese School in Roma
大熊町教育委員会
NADIAボランティアスタッフ

“Fukushima Kids in Italy 2015” でまたお会いできることを楽しみにしています。